物理サーバから仮想サーバへ移行するとき、リプレイスの意味も込めて仮想サーバに新規インストール後にデータを移行するという方法もありますが、物理サーバをそのまま仮想環境に移行したいという場合もあるでしょう。VMwareではこういった場合に備えて物理サーバを仮想サーバに変換するvCenter Converterというツールが無償提供されています。これを用いてCentOS6.4の物理環境を仮想環境に移行してみます。
但し、注意としてvCenter Converterは決して万能なものではなく、普段からガリガリ動いているようなDBサーバなどは別途移行方法を検討したほうが良さそうです。
以下のサイトからvCenter Converterをダウンロードしインストールします。
https://my.vmware.com/web/vmware/evalcenter?p=converter ( VMware-converter-en-5.1.0-1087880.exe )
ローカルPC ( Windows ) にインストールし、そこからリモートにあるLinuxをESXiに移行します。ダブルクリックしてインストーラを起動し次へ次へで良いのですが、途中セットアップタイプを聞かれます。リモートのサーバを変換するのであればここは「クライアント・サーバインストール」を選択します。その他はデフォルトのままでOKです。
インストール完了後、Converterを起動すると以下のような画面が表示されます。ここにはローカルのWindowsのログインパスワードを入力しログインボタンをクリックします。
ログイン後は以下の画面が表示されます。下記の画面で「Convert machine」をクリックします。
以下の画面が表示されます。変換元となる物理サーバのIPアドレスやログイン情報など、必要な情報を入力しNextボタンをクリックします。Linuxであれば一般ユーザ権限では不可なので必然的にユーザ名はrootになります。また、クリックした際にWarningが表示されることがありますが、気にせずそのまま進めてください。
次に以下の画面が表示されます。ここでは変換先のマシン ( ESXi ) の接続情報を入力します。ESXiに接続するのに必要なログイン情報を入力しNextをクリックします。
ESXi上の仮想マシン名を入力します。デフォルトでは物理サーバのホスト名が入力されています。Nextボタンをクリックします。
データストアおよび仮想マシンのバージョンを選択してNextをクリックします。
変換する際のオプションを指定することができます。CPUやNIC、メモリの割当などをここでカスタマイズすることが可能で、必要に応じて編集を行います。完了すればNextボタンをクリックします。
最後にサマリが表示されますので問題なければFinishをクリックします。
ジョブがコミットされ変換が始まります。変換にはそれなりに時間もかかりますので気長に待ちましょう。変換が完了するとESXiから管理が可能となります。
とまぁ、わりと簡単にP2V変換できることがお分かりいただけたかと思うのですが、何となく個人的にはESXiに新規にゲストOSをインストール後にデータを移すやり方のほうが失敗することもなく良いのかなあなんて思ったりしました。物理サーバの移行を何度となくやってきたというのもあるかもしれませんが、仮想サーバに移行する一つの手段として参考になれば幸いです。