■vCSA ( vCenter Server Applicance 5.5 )のインストール
ESXi 5.0からvCenter Serverのアプライアンス版がリリースされています。これは無償で利用できるものでESXiのゲストOSとして利用できるもので5.1と比較して内臓データベースが大幅に強化され管理できるホストやゲストOSの数が大幅に強化されました。
以下が、vCSAの5.1と5.5の比較表です。
ver 5.1 | ver 5.5 | |
提供方法 | OVF ( OVA ) 形式 | OVF ( OVA ) 形式 |
OSタイプ | SUSE Linux | SUSE Linux |
CPU | 2個 | 2個 |
メモリ | 8GB ( 5ホストまたは50VM以下 ) | 8GB ( 10ホストまたは100VM以下 ) 16GB ( 50ホストまたは1500VM以下 ) 24GB ( 100ホストまたは3000VM以下 ) |
ディスク | 最大80GB | 最大125GB |
データベース | DB2 | PostgreSQL |
制限事項 | リンクモード、Heartbeat、IPv6 | リンクモード、Heartbeat |
管理インターフェイス | Webベース | Webベース |
まずvCSAのOVAファイルをVMwareのサイトからダウンロードしておく必要があります。ダウンロードURLと必要なファイルは以下になります。
https://my.vmware.com/jp/group/vmware/info?slug=datacenter_cloud_infrastructure/vmware_vsphere/5_5
【 ファイル名 】 VMware-vCenter-Server-Appliance-5.5.0.5101-1398493_OVF10.ova
もしくはvCSAのOVFファイルにvmdkファイル2つでもOKです。これらをひっくるめたものが上のOVAファイルになります。
OVFとはOpen Virtualzation Formatで仮想マシンのイメージファイルのフォーマットです。OVF形式は少なくともXML形式で属性を定義したOVFファイルと仮想ディスクのVMDKから構成されます。対してOVA形式はOpen Virtualzation Applicanceの略で上記の複数のファイルから構成されるOVF形式をTarで固めたものです。
インストールはvSphere Clientから行います。ファイルメニューの「OVFのテンプレートのデプロイ」をクリックするとファイル選択のポップアップが表示されるので、上記のOVAファイルを選択します。
このあとはそのまま次へ次へで大丈夫です。カスタマイズの必要に応じて設定変更を実施すれば良いと思われます。
ハードのスペックにもよると思いますが、私の場合デプロイが完全に完了するまで4分程度で完了しました。10分以上かかっていたver5.1と比較すると大幅に短縮されています。インストールはこれで完了です。
■vCSA ( vCenter Server Applicance )の基本設定
インストールが完了しvCSAを起動したらWebからアクセスを行い初期設定を実施します。URLはhttps://192.168.12.9:5480/で、ログインのID / Passはデフォルトで「root / vmware」です。( IPアドレスは実際にものと置き換えてください )
最初のログインはライセンスの同意が求められますので同意します。
次にセットアップ画面が表示されます。とりあえずここではデフォルト設定のまま進めて後ほど設定変更を行います。「Configure with default settings」を選択してNextをクリックします。
次の画面でレビューが表示されるのでそのままStartします。
設定が完了すればCloseボタンをクリックします。画面は以下のように表示されます。
このあと、「Network」-「Address」を選択して新しいホスト名と、DHCPではなくStaticのIPアドレスを設定します。ホスト名と固定で設定するIPアドレスを入力し右側のActionsで「Save Settings」をクリックします。設定変更後はIPアドレスが変わっていますので、新しく設定したIPアドレスにアクセスしなおします。
新しいIPアドレスで再度ログイン後、NTPサーバの設定も合わせて実施しておきます。「vCenter」タブ-「Time」からNTPサーバを入力しSave Settingsをクリックします。
続いて管理者周りの設定を実施します。デフォルトだとパスワードは90日後、変更しなければならいのでこれを無期限にするため「Admin」タブから「Administrator password expires」をNoに設定しておきます。
同画面から証明書を再生成しておきます。「Certificate regeneration enabled」をYesにしてSubmitをクリックします。
その後、「System」タブからrebootボタンをクリックしてvCSAを再起動します。
以上で基本設定は完了となります。再起動後はvSphere ClientまたはvSphere Web Clientから上記で設定したIPアドレスに対し接続して管理を行います。