■ESXi 5.5 SNMP Agent/Trapの構成
ESXi5.5ではデフォルトでSNMPが有効になっていませんのでvSphere CLIを使ってSNMPを有効にし、Trap送信するよう設定します。設定内容は以下とします。
項目 | 値 |
ESXi IPアドレス | 192.168.12.200 |
community | public |
Trap通知先 / community | 192.16.12.1 / public |
ESXi自身にログインして設定を実施するわけではなく、リモートのvShphere CLIをインストールしているLinuxからESXiホストを指定して操作を行います。まずデフォルトのESXi5.5の設定を確認します。Enabledが0となっていますのでデフォルトではSNMP自体が無効です。
# vicfg-snmp --server 192.168.12.200 -s Current SNMP agent settings: Enabled : 0 UDP port : 161 Communities : Notification targets : Options : EnvEventSource=indications loglevel=info |
まず、SNMP Agentを以下のコマンドで有効にします。
# vicfg-snmp --server 192.168.12.200 -E Enabling agent... Complete. |
次にcommunity nameをpublicとします。
# vicfg-snmp --server 192.168.12.200 -c public Changing community list to: public... Complete. |
次にトラップ通知先を192.168.12.1@162/publicと設定しています。
# vicfg-snmp --server 192.168.12.200 -t 192.168.12.1@162/public Changing notification(trap) targets list to: 192.168.12.1@162/public... Complete. |
※注意事項
トラップ通知先を指定する際に@162とポート番号を指定していますが、マニュアルを読むとこれは省略できるように見えたので省略してからコマンドを実施すると一見うまくいったように見えたものの以下のエラーが吐かれるようになりました。
# vicfg-snmp --server 192.168.12.200 -s Can't call method "configuration" on an undefined value at /usr/bin/vicfg-snmp line 248. |
復旧方法について数時間悩んだのですが最終的にESXiホストにSSHでログインして以下のコマンドでsnmp設定ファイルを丸ごと削除することで復旧することができました。下記はvSphere CLIを実行するサーバではなく、ESXiホスト自身で行う操作です。
# rm -rf /etc/vmware/snmp.xml |
ここで再度、ステータスを確認して設定が反映されているか確認してみます。
# vicfg-snmp --server 192.168.12.200 -s Current SNMP agent settings: Enabled : 1 UDP port : 161 Communities : public Notification targets : 192.168.12.1@162/public Options : EnvEventSource=indications engineid=00000063000000a100000000 loglevel=info |
ここまで完了したら以下のコマンドでテストを行うことができます。
# vicfg-snmp --server 192.168.12.200 -T Sending test nofication(trap) to all configured targets... Complete. Check with each target to see if trap was received. |
■vCSA 5.5 SNMP Trapの設定
vCSA ( vCenter Server Applicance ) ではvSphere Web ClientからSNMPの設定を行います。まず以下のURLからログインを行います。
https://192.168.12.100:9443/vsphere-client/# ( ※IPアドレスは置き換えてください )
vCenter Serverインスタンスに移動し、管理タブの全般から編集ボタンをクリックします。
ポップアップ画面が開き、ここからTrapの通知先を最大4つまで指定できます。受信者URLはホスト名またはIPアドレスのどちらでもOKです。必要なぶんだけ入力したら最下部のOKボタンを押して完了です。
■MIBファイルの組み込み
トラップのテストが完了したらSNMP マネージャにvSphereのMIB 情報を組み込みます。 vSphereのMIB情報はVMware のダウンロードサイトからダウンロード可能です。
https://my.vmware.com/jp/web/vmware/details?downloadGroup=SNMPMIBS550&productId=353
私はLinuxのsnmptrapを使用しておりますので以下のように組み込みました。
# cp vmw/* /usr/share/snmp/mibs # /etc/rc.d/init.d/snmptrapd restart |