■vCSA ( vCenter Server Applicance )のインストール
ESXi 5.0からvCenter Serverのアプライアンス版がリリースされています。これは無償で利用できるものでESXiのゲストOSとして利用し、ESXiホストが5台、ゲストOS 50台までという制約はあるもののこの規模で収まるものであれば利用しない手はないと思います。
ここはこのvCSAのインストールのメモ書きです。
以下が、vCSAの概要です。
提供方法 | OVF ( OVA ) 形式 |
OSタイプ | SLES ( SUSE Linux Enterprise Server) 11 64bit |
仮想ハードウェアの要件/構成 | CPU 2個、メモリ8GB、ディスク 7GB以上(最大80GB) |
データーベース | 内蔵データベース (DB2):ホスト5台、仮想マシン50台まで 外部データベース (Oracle):ホスト1000台、仮想マシン10000台まで |
提供コンポーネント | vSphere Web Client、Dump Collector、Syslog Collectorなど |
制限事項 | リンクモード、VMware vCenter Server Heartbeat、IPv6機能は利用不可 |
管理インターフェイス | Webベース (英語) |
まずvCSAのOVAファイルをVMwareのサイトからダウンロードしておく必要があります。必要なファイルは以下になります。
- VMware-vCenter-Server-Appliance-5.1.0.5200-880472_OVF10.ova
もしくはvCSAのOVFファイルにvmdkファイル2つでもOKです。これらをひっくるめたものが上のOVAファイルになります。
OVFとはOpen Virtualzation Formatで仮想マシンのイメージファイルのフォーマットです。OVF形式は少なくともXML形式で属性を定義したOVFファイルと仮想ディスクのVMDKから構成されます。対してOVA形式はOpen Virtualzation Applicanceの略で上記の複数のファイルから構成されるOVF形式をTarで固めたものです。
インストールはvSphere Clientから行います。ファイルメニューの「OVFのテンプレートのデプロイ」をクリックするとファイル選択のポップアップが表示されるので、上記のOVAファイルを選択します。
このあとはそのまま次へ次へで大丈夫です。カスタマイズの必要に応じて設定変更を実施すれば良いと思われます。
ハードのスペックにもよると思いますが、私の場合デプロイが完全に完了するまで10数分間かかりました。インストールはこれで完了です。
■vCSA ( vCenter Server Applicance )の基本設定
インストールが完了すればアプライアンスを起動しコンソールに接続しログインを行います。私の自宅ではDHCP環境なので既にIPが割り当てられています。
まずタイムゾーンの設定を行います。デフォルトでUTCになっていますので日本時間に変更します。
タイムゾーンの設定が終わればWebからアクセスを行います。URLはhttps://192.168.12.4:5480/で、ログインのID / Passはデフォルトで「root / vmware」です。
最初のログインはライセンスの同意が求められますので同意します。
次にセットアップ画面が表示されます。とりあえずここではデフォルト設定のまま進めて後ほど設定変更を行います。「Configure with default settings」を選択してNextをクリックします。
次の画面でレビューが表示されるのでそのままStartします。
設定が完了すればCloseボタンをクリックします。画面は以下のように表示されます。
このあと、「Network」-「Address」を選択して新しいホスト名と、DHCPではなくStaticのIPアドレスを設定します。ホスト名と固定で設定するIPアドレスを入力し右側のActionsで「Save Settings」をクリックします。設定変更後はIPアドレスが変わっていますので、新しく設定したIPアドレスにアクセスしなおします。
新しいIPアドレスで再度ログイン後、証明書を再生成しておきます。「Admin」タブから「Toggle certificate setting」ボタンをクリックして一旦、VCSAを再起動してください。
以上で基本設定は完了となります。再起動後はvSphere Clientから上記で設定したIPアドレスに対し接続して管理を行います。